詩的に、孤独とさみしさの違い / 孤独はポジティブ、さみしさはネガティヴ
- MAL
- 7月10日
- 読了時間: 1分
更新日:7月12日
ひとりで過ごす静かな午後、
風の音が胸の奥に染みわたり、
雲が流れてゆくのを眺めながら、
誰にも触れられない自分の声を聴いている。
それは、満ち足りた沈黙。
世界との境界がゆるみ、
すべてが内なる対話へと変わっていく。
別れのあとに訪れる夜や、
差し出した言葉が届かないとき、
胸のどこかが冷たくなる。
繋がりを求める想いが宙をさまようとき、
そこにぽつりと浮かぶ影。
それは、誰かを呼びたくなる痛み。
人の波に紛れていても、
深く自分と結ばれていれば、何も欠くことはなく、
むしろ、そうした深みに触れた者どうしの出会いが本物となる。
軽やかな笑顔や、なれ合いのやさしさが、
心の奥行きを埋めてくれるとは限らない。
ときに、すれ違いのない関係が、
もっとも大きな孤立を隠していることもある。
Photographer MAL / 丸本祐佐
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