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執筆者の写真MAL

雨の日のポートレート

本日は窓の外を眺めながらそんな投稿をしてみます…。

ロケ撮影をご依頼される多くの人は当日のお天気を気にされます。

もちろんその写真の目的によっては晴れていた方がいいこともありますが、僕は撮影の日が必ずしも晴れでなくてもよいと感じることがあります。

以前にご依頼された家族写真… ご夫婦(ご依頼人でもある、おじいちゃん、おばあちゃん)と、その3人の息子さん達のご家族が集まった大家族の撮影の日はなんと台風が通過する日に当たってしまいましたが、皆さん何も気にすることなく、家の中でも外でもそのまま撮影を決行。

びしょ濡れになったり家の中で傘をさす子ども達もいたり、幾つかのハプニングも絵になるのが写真の面白いところで、これまた忘れられない素敵な作品がいっぱいになり、ご依頼者の方々にも大喜びされたことがありました。

また、あるファッション誌の撮影時にも、雨の日にスタジオに逃げるのではなく、あえて傘を使って撮影したり、ある3月の日にロケ地だった牧場の敷地一面に一夜で積もってしまった雪の中で春夏のワンピースを撮った経験もあります。

(一面の白い雪の中での赤いヒールや半袖のパステルなワンピースとのコントラストが鮮やかで今でも忘れられないロケの1つ、モデルさんを含めスタッフ皆んなでよく頑張りました)

「こうでなければならない/must」という価値観よりも、僕はその日その時にしか撮れない今そこの状況、今ここの皆さんの瞬間を大切に描写し、忘れられない一枚、ずっと眺めていたい一枚として形にすることが写真の醍醐味であり、かけがえのない未来に繋がっていくものだと… そんな考えも持ちながらシャッターをきっています。

日本人としての四季や情景、状況への繊細な感性… 「自然」に逆らわず、「心」に逆らわず、ありのままでのポートレート撮影は、未来で振り返った時にはとても印象深くかけがえのない一枚(宝物)になっていることでしょう。

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